ミニホイールローダは重量物の運搬や積み込みを担う建設機械です。
実は小回りがきくのに重たいものを楽々運べるという、非常に優れた車両なのです。
ここではそんなミニホイールローダの魅力を徹底解説します。
あらゆる場面で活躍するミニホイールローダの魅力は?
比較的手に入れやすく、多くの用途に使用できるミニホイールローダは、魅力あふれる建設機械です。
小型であるからこそ能力を発揮できる場面も多く、近年は今までになかったタイプのモデルも発売されています。
ミニホイールローダの特徴を検証しながら、隠された魅力を見てみましょう。
独特なメカニズムで小回りがきく
ミニホイールローダは他の建設機械には見られない独特なメカニズムを持っており、小回りがきくために作業する場所を選ばないことが特徴です。
また、視認性が良いために周囲の状況を的確に把握することができるため、機動力の高さを十分に発揮することができます。
以下で、ミニホイールローダの動作性能についてそれぞれの特徴を詳細にご紹介します。
操作性の良さ
ミニホイールローダはサイズが小さいため、建設車両の運転に慣れていない人でも車両感覚がつかみやすく、乗用車感覚で運転できる操作性の良さが特徴です。
操作性の良さは高い機動力を生み出し、建設車両としては機敏な動きにより精力的に動き回り、作業の効率化に貢献しています。
内輪差がない
ホイールローダ全般にいえることですが、ボディの中心部が屈折することにより旋回するメカニズムのため、内輪差がありません。
このことは限られたスペースで作業できる機動力の高さや、トラックへの積み込みなどを行いやすい作業効率の高さにつながっています。
視界が良好
ホイールローダは高い位置に座席があり、視界をさえぎる物も少ないため、周囲を見渡しやすく作業に集中できます。
近年のモデルは特に視界が良好に設計されており、バックミラーの見やすさや運転席の全面ガラス化など、極限まで視界を高められています。
パワフルで重たいものを楽々運べる
ミニホイールローダは重量物を楽々運べる力強い建設機械で、さらに機動力も高いために、高い作業効率を実現していることが特徴です。
その力強さはさまざまな環境で発揮され、場所を選ばない利便性により活躍する場面は近年ますます増えてきています。
以下で、ミニホイールローダの力強さについてそれぞれの特徴を詳細にご紹介します。
小柄なボディに秘められた力強さ
ミニホイールローダは小柄なボディでも力強い作業をこなすことができ、重量物を運びながら機敏に動き回る頼もしいツールです。
除雪、畜産、産廃などあらゆる作業に活躍し、それぞれの環境に特化したモデルも用意されているなど、充実した品揃えがあることも特徴です。
リーチの長さ
ミニホイールローダは車体前面に設置されているバケットとアームを動かして作業しますが、アームは伸縮性があるので長いリーチを持っていることが特徴です。
また、アームは高く掲げることができるため、資材を高く積み上げたりすることもでき、特にトラックへの積み込み時に能力を発揮します。
悪路に強い
ミニホイールローダは過酷な環境での使用を想定して造られているので、あらゆる作業環境に適応でき、悪路でも高い機動力を発揮します。
特に舗装されていない地面や、除雪作業のような降雪時でも安定した走行ができるように設計されており、路面の凹凸に合わせて後輪が柔軟に追随するシステムも備わっています。
管理のしやすさ、いつまでも愛用できるタフさ
ミニホイールローダは管理のしやすさも特徴で、近年はますますメンテナンスフリー化が進み、元々あった耐久性とともに長く愛用できる魅力的なツールとなっています。
また、さまざまなオプションも用意されており、作業の効率化に貢献する高度なシステムが採用されているモデルもあります。
以下で、ミニホイールローダの管理とタフさについてそれぞれの特徴を詳細にご紹介します。
メンテナンスのしやすさ
ミニホイールローダは小型なため、他の建設機械よりもメンテナンスがしやすく、基本的な管理は自分で行うことが可能です。
どのモデルも総じてエンジンルームのカバーを大きく開くことができるため、メンテナンス時における機器類の視認性の良さが確保されています。
丈夫で長持ちするエンジン
ミニホイールローダのエンジンは基本的にディーゼル式ですが、過酷な環境で使用することを想定されているため、耐久性があり長い期間使用することができます。
エンジンは各メーカーが最も力を入れて開発している部分であり、豊富なノウハウと高い技術に裏打ちされたアフターケアも受けることができます。
便利なオプションの数々
ミニホイールローダには便利なオプションが豊富に用意されており、用途によってバケットを使い分けたり、さまざまなアタッチメントを使用することができます。
近年のモデルはオペレータ識別機能により、オペレータごとの運転の違いをデータに取り、省エネ運転を指導する資料とすることができるものもあります。
追及されている安全性
建設機械において、安全性は作業効率以上に重視されるべきものであり、ミニホイールローダもその例外ではありません。
近年のモデルにはさまざまな安全機能が備わっており、非常停止ボタンや誤操作を防止する装置などはその代表例です。
以下で、ミニホイールローダの安全性についてそれぞれの特徴を詳細にご紹介します。
非常停止ボタン
最新型のミニホイールローダには、万が一の場合に車外からでもエンジンを停止させることができる非常停止ボタンが備わっています。
運転席に非常停止ボタンが備わっているタイプのモデルもあり、メインスイッチではエンジンを停止できなくなった非常時に役に立ちます。
誤操作を防止する機能
最新型のミニホイールローダには誤操作を防止する機能が多く採用されており、油圧作動部分にセーフティーロックが備わっています。
また、パーキングブレーキをかけずにエンジンを停止しようとすると警告を発したり、自動でパーキングブレーキがかかるモデルもあります。
運転席の強化
運転席のフレームは頑丈に造られており、頭上からの落下物があった場合や万が一車体が転倒した場合でもオペレータを守ります。
また、運転席を覆うガラスは強化ガラスを使用しており、強度が高いのはもちろんのこと、万が一割れたとしてもガラス片は粒状になるので怪我のおそれも少なくなります。
ハイブリッドやバッテリー式もあり
ミニホイールローダは乗用車サイズのため、近年はディーゼルエンジンだけではなくバッテリーも動力源として使用できるハイブリッド式もあります。
ハイブリッド式は燃費の面で大きなメリットがあり、ディーゼルエンジンのみの従来のモデルよりも維持費が安価になります。
また、バッテリーのみを使用して駆動するモデルもあり、騒音が少ないことと排ガスを排出しないという、環境面で大きなメリットがあります。
デメリットとしては、いずれのモデルもエンジン式のモデルと比べるとまだ高価なことと、バッテリー式はエンジン式に比べると力強さがやや劣ります。
まとめ
小回りがきき、重量物を楽々運べるミニホイールローダの作業する姿は、きびきびとしていて愛らしく魅力的です。
ミニホイールローダは現在、経営力を向上させる設備として中小企業の税制優遇の対象となっており、令和3年3月31日まで継続されることが決まっています。
今後もますますミニホイールローダの進化が期待され、活躍する場面が多く見られることでしょう。