ウォータージェットって何?特徴とメリットデメリットを解説

ウォータージェットって何?

みなさんウォータージェットと聞くとどんなものをイメージするでしょうか。

ウォーターという単語が入っているので「水を使うのかな?」というのは想像できるかと思います。

今回はそんなウォータージェットの特徴とメリットデメリットを解説していきたいと思います。

ウォータージェットとは

ウォータージェットって何?

ウォータージェットとはその名の通り「水を噴射させて行う作業」のことをいいます。

水に数MPa~数百MPaの高圧力をかけてノズルから水を噴射することで、「コンクリートのはつり(表面を削り取ること)」、「金属を切断・加工する」、「対象物を洗浄する」などといったさまざまな作業が可能です。

一般的にイメージされるウォータージェットといえば、水のみで加工を行う「アクアジェット加工」がありますが、ほかにも硬質な材料を加工するために研磨剤を混ぜて行う「アグレシブジェット加工」があります。

これら2種類の工法は金属加工の場合に使われます。

ウォータージェットがさまざまな場所で利用されている理由は次の通り、たくさんのメリットがあるからです。

メリット.1熱による影響を受けにくい

金属の切断・加工をレーザー加工、ガス切断などで行う場合、金属が高温になってしまい、変形・変色してしまうことがあります。

ウォータージェットであれば高圧力の水を噴射するだけなので熱が発生しづらく、金属の変形・変色の心配がありません

メリット.2環境への影響が少ない

ウォータージェットは水のみ使用するためガス切断などに比べると、有毒ガスが発生しない環境にやさしい工法です。

また、切断した金属などの粉塵が舞うこともないので作業する人にもやさしい工法となります。

メリット.3対象物へのダメージが少ない

金属の切断・加工やコンクリートの表面処理でも共通しますが、噴射する材料へのダメージが少なく済みます。金属であれば、切断・加工部分のみに力が働くので、ダメージを与えなくてよい部分は無傷で作業が可能です。

コンクリートであれば、中に入っている鉄筋などに影響を与えず、表面の劣化部分のみ除去したり、表面部分の洗浄のみ行うことが可能です。

メリット.4多くの材料は切断・加工が可能

噴射圧力を調整することで、水圧により割れてしまうような薄い材料や水に濡れてはいけない材料以外であれば切断・加工が可能です。

加工が難しいとされるCFRP(炭素繊維複合材)やチタンなどの材料においてもウォータージェットは対応が可能です。

ではデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

デメリット.1水に溶ける材料、薄い材料には使用できない

木材のように濡れてしまう材料やガラスのような薄い材料などには使用できません

これらの材料はほかの工法で切断・加工が可能なため、ウォータージェット以外の適した工法を使用する必要があります。

デメリット.2機械施工よりも精密度が劣る

超精密な加工を行う機械施工と比較した場合、ウォータージェットは加工精度が劣ります。

そのため、加工精度を上げようとする場合はほかの工法を検討する必要があります。

デメリット.3硬質材の切断・加工を行う場合、高価になる可能性がある

硬質な材料を切断・加工する場合、研磨剤を混ぜた水を使用する「アグレシブジェット加工」で加工する必要があります。

この研磨剤がウォータージェットの費用を高くしてしまいます。軟質な材料であれば研磨剤を使用しなくて済むので安価に抑えることができます。

まとめ

以上、ウォータージェットの特徴、メリットデメリットをご紹介いたしました。

ご紹介した通り、ウォータージェットは建設工事から金属加工まで幅広い分野で使用されている工法です。

現時点でも大活躍しているウォータージェットは更なる研究が進めば、今後ますます欠かせない工法となるのではないでしょうか。

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