油圧ショベルの特徴を徹底解説

油圧ショベルの特徴を徹底解説

建設現場でよく見かける「油圧ショベル」は、掘る機械の代表ともいえる、建設機械です。

今回は、その構造の基本と特徴を徹底的にご紹介してまいります。

 

主な構造

油圧ショベルの特徴を徹底解説

油圧ショベルの構造を大きく分けると、主に以下の3つに分類することができます。

作業部機構

土を掘ったり、積込をしたりする部分で、人の腕と同じような動きをします。

人の体でいうと、肩から肘の「ブーム」、肘から手首の「アーム」、そして手の部分には

「バケット」があり、このバケットの部分は、用途により、様々なアタッチメントに付け替えることが可能です。

上部機構

運転席、エンジン、油圧制御装置などが搭載されています。

手のレバー、足のペダルなどを使って、機械を操縦し、エンジンの力を油圧の力に変えることで、油圧ショベルを動かすことができます。

360度の旋回が可能です。

下部機構

足回りにあたる下部機構には、「ホイール式」「クローラー式」の2つの種類があります。

ホイール式

ホイール式は、自動車のようにタイヤがついており、公道を走ることができるため、現場間を移動する際には、楽に移動ができます。

凹凸がある場所や、急な坂などでの作業には向いていません。

クローラー式

多くの建設現場で見られます。クローラーの意味は、「這って進む」という意味で、一般的にキャタピラーとも呼ばれますが、こちらはキャタピラー社の登録商標です。

地面に当たる部分が広く、土に潜りづらいため、やわらかい場所でもあまり沈みません。

帯状の足が回ることで、地面をしっかり捉えるため、急な坂道でも上ることが可能です。

また、凹凸がある場所でも力強く進むことができます。

ホイール式のように、公道を走ることはできないため、現場間を移動する際は、トラックで運ぶ必要があります。

分類

油圧ショベルの特徴を徹底解説

油圧ショベルの分類は主に以下の3種類になります。

バックホー

バケットを機体側に引き寄せる方向に動かして作業するタイプの油圧ショベルです。

ユンボ(フランスの建機メーカーであるシカム社の商標)同様現場ではしばしば呼ばれます。

また、国土交通省など官庁の文書では「ドラグショベル」と表記されますが、この呼称が日常使用はされません。

ローディングショベル

直訳「積み込みショベル」。

主に大規模な高山採掘や河川掘進工事等の現場にて地表面より上方の土砂を掘削して運搬車に積み込む作業で多用されます。

解体機

解体工事用に頭上方向への作業性を高めたモデルです。

通常の油圧ショベルが足元まで堀りやすいように、ブーム・アームが上腕に相当する箇所で内側に屈曲しているのに対して、高所へのリーチを確保するため、完全に二つ折りから直線状まで伸ばすことができる二重関節式ブームを備えています。

作業装置到達高さが40メートルにも達する大型機、通常型ショベルにも使える汎用型、狭小物件向けの小型機などがあります。

動力源

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ほとんどがディーゼルエンジンを使用しています。

エンジンから得た動力を油圧ポンプで油圧力に変換し、油圧力を用いて走行・旋回およびブーム、アーム、バケットの操作を行います。

電気モーターを搭載し、排気ガスを全く出さないモデルもあり、こちらは坑道や地下工事で用いられることが多いです。

また、近年はエンジンにモーターとバッテリーを組み合わせたハイブリット型もあります。

まとめ

様々な用途に使われる油圧ショベル。

現場に適したものを使用できるよう、基本的知識を備え、それぞれの現場に活用していきましょう。

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