ディーゼルハンマって何?特徴と使い方・使用時の注意点を解説

ディーゼルハンマ

ディーゼルハンマは、現場での杭打ちの際に用いられる建設機械です。

この記事では、ディーゼルハンマの特徴、使い方、注意点についてまとめます。

ディーゼルハンマをこれから使用するかもしれない方、ディーゼルハンマについて知りたい方のお役に立てれば幸いです。

1 ディーゼルハンマの特徴

ディーゼルハンマ

ディーゼルハンマは、ディーゼルエンジンの力で地中深くに杭を打ち込む建設機械です。多くの場合、「三点式杭打機」と呼ばれる重機などに取り付けて用いられます。

重さ数トンにも及ぶ重り(ラムと呼ばれる)をディーゼルエンジンの力で引き上げ、杭の上に思い切り振り落とします。

ディーゼルハンマの打撃力は非常に高く、一時期は杭打ちの際に頻繁に用いられていました。

現在では、ディーゼルハンマより騒音や振動が抑えられた工法が開発されています。それゆえに、ディーゼルハンマが登場することは住宅事情などの理由で珍しくなっています。

2 ディーゼルハンマの使い方

モンケン

ディーゼルハンマは、多くの場合杭打ち機の先端に取り付けて使用されます。杭打ち機の操作には免許が必要なので、自分が適切な免許を持っているかどうかの確認が必要となります。

ディーゼルハンマは数十メートルの杭を打ち込む機械ゆえ、高さは数十メートルに及びます。現場まで杭打ち機ごと自走していくことは大抵不可能なため、トレーラー等で現場へ輸送する必要があります。

現場に到着したら、ディーゼルハンマをセットしていきます。高さが数十メートルに及ぶので、ぐらついて倒れるリスクも大きいことを考慮しておく必要があります。

地面の状況等を考慮しながら、しっかりと倒れないように固定することが必要です。

杭を打ち込んでいく際には、「支持層」と呼ばれる硬い地盤に到達させることが1つの目標になります。

この「支持層」がどこの深さにあるかは、事前に算出しておく必要があります。ボーリング調査によって算出できますが、一般住宅の場合はより簡易で安価な「スウェーデン式サウンディング試験」により算出するのが一般的です。

3 ディーゼルハンマを使用する際の注意点

3-1 騒音・振動対策は十分に

ディーゼルハンマーを使った杭打ちはパワーに優れているという利点がありますが、一方で騒音や振動がかなり大きいという欠点もあります。

そのため、現在ではディーゼルハンマーを使用するのを民家のない現場に限定する業者もあります。

住宅街等でディーゼルハンマーを使用する場合は、周辺住民への周知などを注意深く行っておく必要があります。

それでも対策が難しそうなら、騒音や振動の少ない他の工法への切り替えが必要かもしれません。

3-2 杭が壊れないように注意する

杭打ちは、硬い地層に杭を打ち込むことが最大の役目。ただ、硬い地層に杭を打ち込むことで杭が割れたり砕けたりするリスクもあります。

その際には杭の素材を変更したり、工法を変更する必要が生じるかもしれません。

3-3 バランスを崩す事故に注意する

杭打ち機は全長が高いうえに、ディーゼルハンマーを用いるならば強い打撃を加えることになります。

打撃の衝撃により、少しでもバランスを崩せば杭打ち機ごと倒れて大事故になります。

作業中に倒れることが決してないよう、ディーゼルハンマを確実に固定しておく必要があります。

4 まとめ

ディーゼルハンマは、ディーゼルエンジンの強力なパワーによって杭を打ち込んでいく建設機械です。

操作の前には免許の確認、また地面の「支持層」がどの深さにあるのかチェックしておくことが欠かせません。

振動や騒音、硬い地盤による杭の破壊、バランスを崩しての転倒事故には十分注意して使用する必要があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA