モンケンって何?特徴や使用時の注意点を解説

モンケン

モンケンとは杭を打設するのに杭打ち工事で使用する重錘(じゅうすい)のことです。

ウインチなどで巻き上げ、自由落下させたモンケンで杭を打ち込むモンケン工法で使用されます。

またの名を『ドロップハンマー』とも言います。

基礎工事の現場では目にする機会が多く、大きな打撃音と共に杭が打込まれていく様子をご覧になった人は多いのではないでしょうか?

今回はそんなモンケンの歴史や特徴を深堀りしつつ、使用時の注意点についても解説します。

1.モンケンの役割

モンケン

モンケンはやぐらを組み、杭を打ち込むために上下する鋼鉄製の“重錘(じゅうすい)”として使用されます。

または、クレーンで重錘を吊り上げて左右に動かし、建造物に衝撃を与えて解体する際に使用されます。

1-1 モンケンの歴史

日本のモンケンの歴史は古く明治時代中~後期の1900年代まで遡ります。

当時は身近に調達できる木材を人力モンケンによる打設で施工することが一般的でした。

それから間もなくスチームハンマーによる打設が主流となり、1960年代後半には騒音規制に対処するためにディーゼルハンマーによる打設が主流となりました。

近年では排ガス規制にも対処する必要があるので、杭打ちの現場ではオーガーによる掘削を施したあとに杭打ちする工法が主流となっています。

1-2 日本における杭打ちとは

軟弱な地盤が多い且つ地震も多い国である日本。

そんな日本では、都心部のビルや大型建築物など、地震の強度に対して重量のある構造物を支えるために、基礎工事で杭打ちが最適な工法として展開されました。

深く・硬度がある地盤まで杭を伸ばすことで地震や地盤の弱さに負けずに構造物を支えることができるようになります。

地盤や地中の障害物、その他の周囲の条件などによって、基礎工事、杭打ちの方法は異なります。モンケン工法は狭所であり深く掘削することが必要な日本において有力だといえます。

2.モンケンの特徴

リバースサーキュレーションドリル

近年では騒音・振動規制に対応するために、規制に抵触するモンケンの出番は減ってきました。

ただ、最新の杭打機が活躍している中、それでもモンケンによる杭打ちを導入している現場があります。

そんなモンケンにはどのような特徴があるのでしょうか?

2-1 どんな現場でも柔軟に対処できる

基本的にモンケン工法はやぐらが組めて、杭を打てる重錘があれば施工が可能な工法です。(規制に抵触しないことが前提です。)

なので、コンパクトなサイズでやぐらを組めば狭所で使用できますし、現場に合わせたやぐらにすることで傾斜地でも杭打ちが可能になります。

これらはディーゼルハンマー(スチームハンマー)を搭載した重機が進入できない現場で有効です。

2-2 構造が単純で組立てや運搬、メンテナンス費用を抑えることが可能

モンケンは構造・機構がシンプルであり故障や物品の消耗が少ないのでメンテナンスや維持管理が容易です。

作りがシンプルであることは、やぐらの解体についても比較的容易に行えるので運搬も楽です。

このように、モンケンを使用した施工や、施工に関係する人件費や消耗費などのコストは抑えることができます。

3.モンケン使用時の注意点について

コンクリート床仕上げロボット

杭打ちの現場でモンケンを見かける機械が減ったということは、モンケンならではのデメリットが影響していることはイメージしやすいです。

以下にモンケン使用時の注意点について解説したいと思います。

3-1 振動や騒音レベルが非常に大きいため指定地域内での作業ができない

「指定地域内」で「特定建設作業」をする際は届出が必要とありますが、モンケンの騒音レベルは論外なので「指定地域内」では使用することができません。(届出も受け付けてもらえません。)

規制の影響で都心部では見かけなくなりましたが、近隣に住宅地が無い山間部や農村地では今でも見かけます。

3-2 地盤変位によって構造物に被害が発生することがある

モンケン工法は振動を発生させます。

その振動の影響として、現場の周囲に軟弱な地盤があれば液状化が発生するリスクが急激に高まります。

また、その地盤の上に構造物がある場合は液状化の影響で傾きや損壊などの二次被害のリスクが高まります。

以上のことからモンケン工法を行う場合は当該現場のみではなく、周辺の地盤調査を行い安全に作業が出来ることを確認する必要があります。

3-3 杭打ちするための打撃力が安定しない

モンケン工法は重錘をウインチで巻き上げ、杭頭に向かって自由落下させ、重錘の重さを打撃力にしています。

安定した打撃力を得るには、重錘が自由落下するストロークを短くしたり、重錘のサイズを大きくする必要があるのですが、その影響として、打撃回数を増やしたり偏心を避けているかの確認作業が必要になります。

そうなれば、予定外の工期の延長や確認作業にリソースを割くので思わぬコストアップに繋がります。

4.まとめ

今回はモンケンの特徴や使用時の注意点について解説しましたがいかがでしょうか?

近年では騒音や振動に対する規制が厳しくなった影響でモンケン工法を採用している現場を見かけることが少なくなりました。

地震大国である日本において建造物には杭打ちが必須であり、歴史が古いモンケン工法はわたしたちの発展を支えてきた技術といえます。

今後も規制改定などでモンケンが活躍することは困難になると思いますが、低コストで施工できることや柔軟に現場に対応できるモンケン工法ならではのメリットがありますので、完全に衰退することなく限られた地域では今後も見かけることがあるでしょう。

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