アンローダーは、主にバラ荷を効率よく運ぶのに適した機械。多くの場合は港湾で、他にも工場や発電所などでも用いられています。
この記事では、アンローダーのメリット・デメリットをそれぞれまとめます。
仕事でアンローダーを使い始める方や、将来的にアンローダーを使いたいと思っている方の参考になれば幸いです。
アンローダーのメリット
作業効率の上昇
アンローダーを導入する最大のメリットとも言えるのは、なんと言っても作業能率の上昇です。
例えばアンローダー無しで船の積荷を降ろそうとする場合、いくつかのプロセスを踏まなければなりません。
その場で積荷をまとめ、クレーンなどで荷が落ちないように慎重に移動させ、場合によっては一度トラックなどに載せ替えて運搬する・・・といったプロセスです。
その点、アンローダーを使用すれば「アンローダーで積荷を引き上げる」という、たった1つのプロセスで作業が完結します。
こうして効率よく作業が完結するため、結果としてこなせる仕事も増え、成果も上がります。
「バラ荷に強い」という、アンローダーならではの独自性
コンテナなどの大きな荷なら、クレーンで引き上げることができます。
その点、アンローダーは小さな「バラ荷」を荷揚げすることに適した機械です。例えば飼料や鉄鉱石、石炭といったもの。
こうした小さな荷はクレーンでの引き上げが困難なため、アンローダーが威力を発揮します。
空気の力でバラ荷を吸い上げたり、先がバケット状になっているコンベアでバラ荷をすくい上げていくタイプのものが代表的。
アンローダーならではのこうした特徴は、なかなか他の機械で替えがきかないもの。バラ荷を移動させる現場で、オンリーワンの存在となります。
アンローダーのデメリット
小回りが効きにくく、細かな場所の荷揚げが難しい
アンローダーは大量のバラ荷を一気に引き上げることができる素晴らしい機械です。しかしその反面、コンテナの隅などの細かい場所の荷を回収するのは困難。
そうした場所の荷を回収する場合は、ブルドーザーなどで真ん中に荷を寄せた後、アンローダーで回収するなどの対策が必要です。
アンローダー購入・運用に掛かるコストが高い
アンローダーはかなり大規模な機械なので、当然導入コストは非常に高価です。
また、大柄な機械ゆえに運用するにも多くのエネルギーを要します。
それに加え、アンローダーの操作には「クレーン・デリック運転士免許」も必要です。作業員の免許取得のためにもコストが掛かります。
まとめ
アンローダーのメリットとしては、なんと言っても「作業能率の上昇」が挙げられます。バラ荷を引き上げたり、移動したりする場面で大活躍します。
一方で、「小回りが効きにくい」「初期費用・ランニングコストが高価」という側面もあります。
ただし、そうしたデメリットを差し引いてもなお高い作業能率を誇るのが、この「アンローダー」の大きな魅力と言えるでしょう。