「杭打ち機」には、ハンディタイプのものと重機タイプのものが主に存在します。
この記事では重機としての「杭打ち機」について、特徴・使い方・使用時の注意点をまとめます。
杭打ち機に興味を持ち始めた方や、実際に操作を始められる方の参考になれば幸いです。
杭打ち機の特徴
杭打ち機は、正しくは「三点式杭打ち機」と呼ばれます。
杭打ち機の「リーダー」と呼ばれる部分は、長い場合には40メートルも上に伸びています。
そのままでは簡単にバランスを崩してしまうため、3点の接地面を地面に作って安定させています。それで「三点式」という名称が付いています。
杭打ちの工法
杭「打ち」機といっても、工法は様々です。
まずは「打撃工法」と呼ばれる工法があります。これは杭打ち機にハンマーを取り付け、杭に打撃を加える工法です。
また、事前に掘った穴に杭を埋め込む工法もあります。これは「埋込み工法」と呼ばれます。
先端に加工を施した鋼管を、回転させながら地面にねじ込む工法もあります。これは「鋼管回転圧入工法」と呼ばれています。
ここに挙げたもの以外にも様々な工法があり、また工法をミックスして用いる場合もあります。
騒音や地盤状況など、現場の各事情に合わせた工法が選択されます。もちろん、杭打ち機の使用方法もその都度変わっていきます。
杭打ち機の使い方
杭打ち機を操作するためには、免許が必要です。
「車両系建設機械(基礎工事用)」という免許を取得しなければなりません。教習所で講習を受けることになりますが、すでに持っている免許に応じて講習期間・金額は異なります。
杭打ち機は、多くの場合自走式です。たいていはキャタピラで自走するので、杭打ちをしたい場所まで運転していく必要があります。
実際に杭打ちをしていく際、操作する一人だけでの作業は難しいものです。操縦する人と下で作業する人、複数人で協力しながら位置合わせをし、杭打ち作業を進めていきます。
杭打ち機を使用する際の注意点
杭打ち機を操作する際には、現場で複数人と協力する場合が多くあります。どんな作業をするにしても、他の人を巻き込まないよう常に細心の注意を払う必要があります。
また、杭を打つ際には「アウトリガー」と呼ばれる固定具等を使って地面に杭打ち機を固定します。この作業をうっかり忘れると、杭打ち機は簡単にバランスを崩して大事故となります。
それに加えて、アウトリガーで杭打ち機を固定したつもりでも地面が柔らかかったり、アウトリガーがめり込んで地面のアスファルト等が損傷する場合もあります。
こうしたリスクもしっかり考慮した上で、杭打ち機を確実な場所で固定しなければなりません。
まとめ
杭打ち機は様々な工法で用いられます。免許を取ったあとも、工法に合わせた様々な操作方法を習得する必要があります。
杭打ち機は、操作する人と協力する人とが共に作業することの多い重機です。決して他の人を巻き込まないよう、操作の際には十分に注意を払う必要があります。
また、全長数十メートルにも達する重機ゆえにしっかりと地面に固定し、ぐらつかないようにしなければなりません。