不整地運搬車のメリットデメリットを解説

不整地運搬車は、荷物の運搬に特化した車両。未舗装の建設現場など、過酷な状況で活躍します。

この記事では、不整地運搬車のメリット・デメリットを解説します。

今後不整地運搬車の導入を検討しておられる方のお役に立てば幸いです。

1 不整地運搬車のメリット

1-1 過酷な状況でも荷物運搬に大活躍

ダンプカーやトラックなど、優秀な荷物運搬車はたくさんあります。しかし不整地運搬車は、そういった車では乗り進めない過酷な状況で荷物を運ぶことができます。これこそが、不整地運搬車の最大のメリット。

不整地運搬車は、おもに地面が軟弱な工事現場で活躍します。他にも林道や山道、はては災害現場といった現場で活躍しています。

不整地運搬車が上記のような過酷な状況で活躍できるのは、地面との接地圧が低いことが理由です。接地圧とは、簡単に言うとタイヤから地面に向かってかかる圧力のこと。

普通の自動車は接地圧が高く、タイヤが軟弱な地盤にめり込んで動けなくなってしまいます。その点、接地圧の低い不整地運搬車は地面に影響を与えることなく、スイスイと走破できるというわけです。

1-2 状況に応じて選べるバリエーション

不整地運搬車のメリットとして、車種のバリエーションの豊富さも挙げられます。必要とされる状況に応じて、最適のものを選ぶことができます。

代表的な不整地運搬車のタイプとして、クローラ型という種類のものがあります。「クローラ型」とは、タイヤ部分がキャタピラ状になっている不整地運搬車のこと。かなり過酷な状況でもグイグイ走破できるパワーを持っています。

クローラ型はパワーが強い分、燃料をよく消費するのが弱点とされています。しかし、消費する燃料に見合った十分な働きをしてくれる魅力があります。

ホイール型と呼ばれる、通常の自動車のような丸いタイヤを着けたものもあります。クローラ型に比べて、俊敏さや衝撃吸収に優れているのが大きな特徴。

ホイール型はクローラ型に比べて接地圧が高く、悪路の走破性能は少し劣ってしまうのが難点でした。

しかし、タイヤ数を増やして悪路の走破性能を向上させたものも存在しています。こうしたタイヤ数が多いタイプを選ぶことで、ホイール型の持つ弱点を最小限にすることが可能です。

2 不整地運搬車のデメリット

2-1 事故の危険といつも隣り合わせ

不整地運搬車は悪路での走破性能が高いのが特徴ですが、事故の危険がなくなるわけではありません。

実際、不整地運搬車でかなり急な斜面を登り、バランスを崩したために運転者が放り出されて死亡した事故も報告されています。

他にも、走行していた路肩が不安定だったために崩れてしまい、事故につながったケースもあります。

こうした事故を避けるため、十分な安全対策を取ることが欠かせません。不整地運搬車の能力を過信せず、常に危険を避ける運転が求められます。

また、積み荷でバランスを崩してしまうリスクを避ける必要もあります。荷台が常に坂の上側に来るように運転することで、このリスクを小さくできます。

2-2 導入・維持コスト

不整地運搬車を運転するためには、定められた講習を受講する必要があります。それに加え、特にクローラ型の不整地運搬車はかなり多くのエネルギーを使います。

こうした初期費用やランニングコストも、不整地運搬車を導入・使用する上でひとつのデメリットとして考慮する必要があります。

3 まとめ

不整地運搬車の最大のメリットは、悪路をものともしない走破性。どんな過酷な現場でも堅実に荷物を運べます。さらには車両タイプのバリエーションも豊富なので、現場にピッタリフィットした車種を選ぶことが可能です。

ただし、悪路を走破するという特性ゆえに事故の危険は付きまといます。転倒や事故の危険には常に気を配り、運転する必要があります。また、導入や維持にかかるコストも考慮していく必要があります。

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