ブルドーザーはショベル系の掘削機械と並んで代表的な建設機械です。
登場は約100年前ですが、現在も現役で活躍している建設機械の代表格です。
整地をしている現場ではブルドーザーを見ないことはないでしょう。
それほど整地には必要な建設機械なのです。
では、ブルドーザーのどんな機能(機構)が必要とされているのでしょう?
一方でブルドーザーが苦手なことはなんでしょう?
今回はそんなブルドーザーのメリットと、デメリットを洗い出して、多くの現場で選ばれる理由を考察したいと思います。
ブルドーザーのメリット
どんな建設機械にも負けない圧倒的なパワー
ブルドーザーは本体重量の2倍もの物体を押すことが可能です。
仮に同じくらいのパワーがある自動車と押し合いをした場合、ブルドーザーが自働車よりも大きな力を出すことが可能です。
そして、重い本体と強力なエンジンやトランスミッションによって、パワフルに物体を押したり引っ張ったりすることが可能なのです。
どんなところもグングン進む登板能力
ブルドーザーの足には履帯というが走行装置が装着されています。
これによって滑りにくくなることと、パワフルなエンジンが重なり、ホイールローダーやダンプカーなどには真似できない角度の登板能力を発揮することが可能です。
なので、スピードは時速10km程度しか出ませんが、路面の影響を受けずに進むことができますし、土や砂利を押しながらでも速度を落とすことなく押すことができます。
ブレードやリッパーが付け替え可能
ブルドーザーの前方にはブルドーザーの顔ともいえる「ブレード(排土板)」が取り付けてあります。
そして後方には地面に埋まっている石や岩を掘り起こすことが可能なリッパが装着することも可能です。
ブレードもリッパも複数種類あり用途によって使い分けすることが可能です。
ブルドーザーのデメリット
公道は走行不可
ブルドーザーをはじめ、履帯式(クローラー式)を装着した建設機械は公道の走行は不可能です。
なので、現場までの移動は基本的にトラックにブルドーザーを積載しての移動になります。
重量級な部類に入るブルドーザーを積載するためには大型のトラックを準備する必要がありますので、
移動コストは割高になります。
燃費は良くない
本体が重量級であることに加え、作業自体も負荷が発生する掘削押土が多いことから、他の建設機械と比較すると燃費は良くありません。
走行スピードは遅い
トランスミッションに減速機を取り入れることでハイパワーを手に入れることが出来きました。
ただ、その代償として走行スピードは平均で約10km/hと低速となっています。
速さ(早さ)を求められる現場では苦手な場面が発生するかもしれません。
まとめ
如何でしょうか?今回はブルドーザーのメリットとデメリットをまとめてみました。
他の建設機械を寄せ付けない圧倒的なパワーで、スピーディーに掘削押土や抜開除根をこなしてくれるところが整地現場には欠かせないということがわかりました。
その反面、現場までの運送コストや燃費については良いとはいえないようです。
そんな現場で大活躍なブルドーザーですが、次代に向けて生産性・安全性・省エネを向上させる研究が各メーカーで行われています。
更には「完全無人稼働」を実現させて建設現場が抱える課題の解決や、稼働状況をデジタルデータ化して故障個所の予診や“見える化”を目指す取り組みが活性化しています。
約100年前に登場したブルドーザーですが、その本体性能はそのままに更に進化しそうです。